ポスト・ペインタリー・アブストラクション/ハードエッジ
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概要

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Clement Greenberg (クレメント・グリーンバーグ)
ポスト・ペインタリー・アブストラクションは、美術批評家クレメント・グリーンバーグが1964年にロサンゼルス・カウンティ美術館で企画した展覧会につけた名称で、抽象表現主義「以後」の抽象絵画を幅広く指す総称です。

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No. 1 (Royal Red and Blue)
Mark Rothko
Date: 1954
マーク・ロスコ(抽象表現主義)
抽象表現主義の濃厚でドラマチックな筆致への反動として、1950年代末には明るい色彩、開かれた構図、均一で個人性の薄い筆触によって、平面性と色の効果をクールに追求する「ポスト・ペインタリー・アブストラクション」が登場しました。 グリーンバーグはその特徴を、線的で明快な構成、キャンバス端まで広がる開放的な画面、細部や偶然性の少なさ、そして作家の感情を感じさせない匿名的な筆致に見いだし、物語を語る絵ではなく、色面と構成そのものをフラットに体験させる抽象絵画として位置づけたのです。
ヘレン・フランケンサーラー

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Frankenthaler Helen Mountains and Sea 1952

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Tutti-Fruitti
Helen Frankenthaler
Date: 1966
ヘレン・フランケンサーラーの《Mountains and Sea》は、床に広げた未処理キャンバスに薄めた絵具を流し込む技法によって半透明の大きな色面を作り出し、絵具を盛り上げるのではなくキャンバス地に浸透させることで、物質感を抑えた軽やかな画面を生み出しました。
モーリス・ルイス

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Point of Tranquility – (Morris Louis)1960
ケネス・ノーランド

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The Clown (1959) at the National Gallery of Art
ロサー・ファイトルソン

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Dichotomic Organization
Lorser Feitelson
Date: 1959
ハードエッジ・ペインティングは、1950年代後半〜60年代にカリフォルニアを中心に広がった幾何学的抽象で、批評家ジュール・ラングスナーが1959年に名付けました。 にじみのない鋭い輪郭と均一なベタ塗りの色面が特徴で、幾何学的な形がフラットに配置され、グラデーションや筆致の痕跡を極力排した、クールで匿名的な抽象表現として展開しました。
ジョン・マクラフリン

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Number 13,
John McLaughlin
Date: 1961
フレデリック・ハマースリー

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Opposing (#15)
Frederick Hammersley
Date: 1959
カール・ベンジャミン

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Multi Triangles (Untitled # 26) by Karl Benjamin, 1969
ポスト・ペインタリー・アブストラクションとハードエッジは、どちらも抽象表現主義の激しい身振りから離れ、二次元の画面で平面性を強調しながら、人工的でクールな処理と簡潔な構成を追求しました。 前者は薄い絵肌と色の広がりによるカラーフィールド、後者は鋭い輪郭と均一なベタ塗りによる幾何学形によって、作家の感情表現を抑えたフラットで匿名的な抽象へ向かい、その感性はやがてミニマリズムとも共通点があります。
ポスト・ペインタリー・アブストラクション(その他アーティスト)

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ジュール・オリツキ
Glow On (1963), The Phillips Collection

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Untitled 203 (watercolor ball)
Edward Avedisian(エドワード・アヴェディシアン)
Date: 1965

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Blanc
Simon Hantai(シモン・アンタイ)
Date: 1974
ハードエッジ(その他アーティスト)

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Red/Blue (from Ten Works by Ten Painters)
Ellsworth Kelly(エルズワース・ケリー)
Date: 1964

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Sunapee I
Frank Stella(フランク・ステラ)
Date: 1966


