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アムステルダム– アムステルダムのアートシーン –

このページは「アムステルダム」(city-amsterdam)タグの全体ガイドです。アムステルダムは、オランダ王国の首都で、17世紀オランダ黄金時代の中心地としてレンブラントフェルメールフランス・ハルスらを輩出し、19世紀末にはゴッホを生んだ世界屈指の美術都市です。アムステルダム国立美術館(ライクスミュージアム)、ゴッホ美術館、市立美術館の三本柱を擁します。

アムステルダムと美術の関係

13世紀の漁村に始まり、16世紀末から世界有数の商業・金融都市として発展したアムステルダムは、17世紀のオランダ黄金時代に世界の美術中心となりました。市民層・商人層がパトロンとなる新しい美術市場を生み、肖像画・風俗画・風景画・静物画の世俗的ジャンルが大量生産されました。19世紀末以降はファン・ゴッホの遺産、20世紀のデ・ステイル、現代までの美術文化が継続的に発展しています。

  • 17世紀:レンブラント、フェルメール、ハルスらオランダ黄金時代
  • 19世紀末:ゴッホとオランダ印象派
  • 20世紀:モンドリアン、デ・ステイル、ファン・ドゥースブルフ
  • 現代:マールテン・バース、ヨープ・ファン・リースハウト

アムステルダム美術の主要トピック

1. オランダ黄金時代

17世紀のオランダは、スペインからの独立、東インド会社の繁栄、市民共和制の確立により、世界の商業・金融・文化中心となりました。プロテスタントの市民社会のため、宮廷・教会パトロネージは限定的で、中産階級が美術市場を支える新しい構造が誕生しました。

2. レンブラント

レンブラント・ファン・レイン(1606-1669)は、ライデン生まれですが1631年にアムステルダムに移住し、晩年まで活動しました。『夜警』『布商組合の幹部たち』『ニコラース・テュルプ博士の解剖学講義』『放蕩息子の帰還』『自画像連作』などが代表作で、ライクスミュージアムは『夜警』を所蔵します。

3. フェルメール

ヨハネス・フェルメール(1632-1675)はデルフト生まれですが、ライクスミュージアムは『牛乳を注ぐ女』『手紙を読む青衣の女』『小路』を所蔵し、フェルメール作品の重要拠点です(マウリッツハイス美術館:ハーグの『真珠の耳飾りの少女』と並列)。

4. ハルスとオランダ集団肖像画

フランス・ハルス(1582-1666)はハールレム中心に活動しましたが、アムステルダムでも市民組合像を描きました。市民層をパトロンとする集団肖像画(コルポラート・ポートレート)はオランダ独自のジャンルで、レンブラント『夜警』『布商組合』もこの伝統に位置付けられます。

5. ファン・ゴッホ美術館

1973年開館のファン・ゴッホ美術館は、ファン・ゴッホの油彩約200点・素描約500点・書簡約700通を所蔵する世界最大のゴッホ・コレクションです。『ひまわり』『黄色い家』『カラスのいる麦畑』『じゃがいもを食べる人たち』などの代表作を擁し、年間約200万人を集める世界的観光拠点です。

6. 市立美術館(ステーデライク・ミュージアム)

市立美術館は、20〜21世紀の近現代美術専門で、モンドリアン、マレーヴィチ、シャガール、シーレ、現代のオランダ作家、ポップアート、ミニマル、コンセプチュアルを所蔵。2012年に「バスタブ」と呼ばれる新館が完成(ベンセム+クリュービー・スティーンファース設計)、現代美術都市としての地位を強化しました。

7. 現代の文化都市アムステルダム

21世紀のアムステルダムは、クリエイティブ産業・建築・デザインの拠点として欧州の重要都市です。EYEフィルムインスティテュート、ヘット・スヘイプヴァールトミュージアム(海洋博物館)、レンブラントハウス美術館などの個性的施設、またクンスタイ(OCCII、デ・アペル)などの現代芸術団体が活発に活動しています。

アムステルダムの主要美術施設

施設主な所蔵特徴
ライクスミュージアム(国立美術館)レンブラント『夜警』、フェルメール1885年開館、オランダ黄金時代の頂点
ファン・ゴッホ美術館ゴッホ油彩・素描・書簡世界最大のゴッホ・コレクション
市立美術館(ステーデライク)モンドリアン、マレーヴィチ、現代20〜21世紀近現代美術専門
レンブラントハウス美術館レンブラント版画・住居レンブラントが住んだ家
エルミタージュ・アムステルダムロシア・エルミタージュ巡回展ロシア館との文化交流(活動状況注視)
FOAM写真現代写真の重要拠点
EYE フィルムインスティテュート映画・映像建築・展示両面で名所
ヘット・スヘイプヴァールト博物館海洋史オランダ海洋帝国時代
アンネ・フランクの家アンネの日記資料歴史記憶施設
NEMO科学博物館科学レンゾ・ピアノ設計
デ・アペル現代美術クンスタイ(独立美術団体)

アムステルダム画家の系譜

  • 17世紀:レンブラント、フェルメール、ハルス、ヤン・ステーン、ヤン・ファン・ホイエン
  • 18世紀:ジャン=バティスト・グルー、コルネリス・トロースト
  • 19世紀後半:ヨゼフ・イスラエルス、ヤコブ・マリス、ファン・ゴッホ(活動時期)
  • 20世紀モンドリアン、テオ・ファン・ドゥースブルフ(デ・ステイル
  • 戦後:CoBrA グループ(カレル・アペルら)
  • 現代:マールテン・バース、ヨープ・ファン・リースハウト、エラ・カウシュ

影響・現代の動向

アムステルダムはレンブラント、フェルメール、ゴッホの三大遺産を擁する世界の美術観光最重要都市の一つです。年間2000万人以上が訪れ、アンネ・フランクの家、運河地区(世界遺産)と合わせて文化観光都市として機能しています。21世紀には美術館の脱植民地化議論が活発で、ライクスミュージアムは奴隷貿易・東インド会社の歴史を企画展で取り上げる試みを継続しています。デザイン・建築・現代美術の現場としても、欧州の重要拠点であり続けています。

アムステルダムを深める関連記事

続けてレンブラントタグゴッホタグを読むと、アムステルダムが17世紀黄金時代と19世紀末ゴッホの双方を擁する希有な美術都市である経緯が立体的に把握できます。