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直島・ベネッセアートサイトの歩き方|瀬戸内海のアートの島、地中・李禹煥・家プロジェクトを巡る

ベネッセアートサイト直島(Benesse Art Site Naoshima)は、香川県香川郡 直島町を中心に、隣接する 豊島(てしま、香川県)・犬島(いぬじま、岡山県)まで広がる、瀬戸内海の現代美術の聖地です。1992年の ベネッセハウス開館から現在まで30年余り、ベネッセ・ホールディングス前会長 福武總一郎の構想で築かれた、「島と現代アート」の世界的モデルとして知られています。

建築家 安藤忠雄を中軸に、西沢立衛(SANAA)、三分一博志、藤本壮介らが各施設を設計。クロード・モネ「睡蓮」を地下空間に常設する 地中美術館、ジェームズ・タレル、ウォルター・デ・マリアの体験型作品、李禹煥 の専用美術館、廃屋を作品化した 家プロジェクト、内藤礼の 豊島美術館など、世界中の現代美術ファンが訪れる巡礼地となっています。

2010年から3年ごとに開催される 瀬戸内国際芸術祭と連携し、現在は12島の島々全体が「アートの瀬戸内」として国際観光地化。ヴェネツィアやドクメンタと並ぶ世界の現代アート目的地として確立しました。

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ベネッセアートサイト直島の歩み

事項
1985 福武書店(後のベネッセ)社長・福武哲彦が直島町と「直島文化村構想」
1988 福武総一郎が父の遺志を継承、安藤忠雄に施設設計を依頼
1992 ベネッセハウス開館
1998 家プロジェクト第1作「角屋」公開
2004 地中美術館開館
2008 犬島精錬所美術館開館
2010 豊島美術館開館、第1回瀬戸内国際芸術祭
2010 李禹煥美術館開館
2013 第2回瀬戸内国際芸術祭
2016 第3回瀬戸内国際芸術祭、豊島横尾館開館
2022 第5回瀬戸内国際芸術祭

直島へのアクセス

  • 岡山県:JR岡山駅→宇野港(電車またはバス、約1時間)→直島宮浦港(フェリー約20分)
  • 香川県:JR高松駅→高松港(徒歩約10分)→直島宮浦港(フェリー約1時間または高速船約30分)
  • 直島には宮浦港(西側)と本村港(東側)の2つの港
  • 島内移動は町営バスまたは自転車レンタル
  • ベネッセハウス宿泊者には専用シャトルバス
  • 島の全長約8km、徒歩でも一日で主要施設を巡れる規模

ベネッセハウス(1992開館)

  • 1992年開館、安藤忠雄設計の美術館+ホテル
  • 「自然と建築と芸術の共生」がコンセプト
  • ミュージアム棟、オーバル棟、ビーチ棟、パーク棟の4棟
  • 所蔵作品:杉本博司、リチャード・ロング、ヤニス・クネリス、ジョナサン・ボロフスキー
  • 屋外作品:草間彌生「南瓜」(赤・黄)、ニキ・ド・サンファル
  • 美術館とホテルの一体化、世界でもユニークな滞在型美術館

草間彌生「南瓜」

  • 1994年設置、黄色い水玉模様の南瓜彫刻(高さ約2m)
  • 直島・宮浦港の桟橋に設置
  • 2021年8月、台風で海に流される事故
  • 2022年10月、新しい「南瓜」が再制作され設置
  • 直島のシンボル、世界中から写真撮影に
  • 赤い南瓜(2006)は本村港のシンボル

地中美術館(2004開館)

  • 2004年開館、安藤忠雄設計
  • 建物の大部分が地下に埋め込まれた「地中」美術館
  • 瀬戸内海の景観を損なわない設計思想
  • 3人の作家の作品を恒久展示:
  •  ・クロード・モネ 「睡蓮」5点
  •  ・ジェームズ・タレル「オープン・スカイ」「オープン・フィールド」「アフラム、ペール・ブルー」
  •  ・ウォルター・デ・マリア「タイム/タイムレス/ノー・タイム」
  • 自然光のみで作品を見せる空間設計

地中美術館「睡蓮」

  • モネ晩年の代表的シリーズ「睡蓮」5点を白い空間に展示
  • 大画面の代表的構図、ジヴェルニーの庭の水面
  • 床は白い大理石、壁・天井は白い漆喰
  • 自然光のみ、時刻と天候で見え方が変化
  • パリ・オランジュリー、東京・国立西洋美術館に並ぶ「睡蓮」の聖地
  • 「自然と絵画と建築の三位一体」

李禹煥美術館(2010開館)

  • 2010年開館、安藤忠雄設計、もの派 の李禹煥の専用美術館
  • 地中に埋め込まれた低層の建築
  • 「関係項」シリーズの大型屋外設置
  • 絵画「点より」「線より」「対話」シリーズの室内展示
  • 瀬戸内海の景観と李禹煥の「もの・場」の哲学が呼応
  • 李禹煥の世界的評価を象徴する美術館

家プロジェクト(1998–)

  • 1998年から開始、直島・本村集落の古い民家・神社を作品化
  • 地域の生活と現代アートの融合プロジェクト
  • 現在7軒(角屋、南寺、きんざ、護王神社、石橋、碁会所、はいしゃ)
  • 各作家:宮島達男、ジェームズ・タレル、内藤礼、杉本博司、千住博、須田悦弘、大竹伸朗
  • 切符1枚で複数の家を巡る、街歩き型アート体験
  • 島の集落の活性化と現代アートの両立

「家プロジェクト」主要作品

作家 作品
角屋(1998) 宮島達男 「Sea of Time ’98」、LEDの数字が水面に瞬く
南寺(1999) ジェームズ・タレル+安藤忠雄 「Backside of the Moon」、闇の体験
きんざ(2001) 内藤礼 「このことを」、瞑想的空間
護王神社(2002) 杉本博司 「Appropriate Proportion」、ガラスの階段
石橋(2006) 千住博 「The Falls」「空の庭」、滝の絵画
碁会所(2006) 須田悦弘 「椿」、木彫の椿
はいしゃ(2006) 大竹伸朗 「舌上夢/ボッコン覗」、廃材の混沌

豊島美術館(2010開館)

  • 2010年、豊島(てしま)の唐櫃集落に開館
  • 建築:西沢立衛(SANAA)
  • アーティスト:内藤礼「母型」
  • 水滴のような自由曲面のコンクリートシェル、開口部から自然光と風
  • 床から水が湧き、糸状の水滴が結ばれて流れる
  • 建築・自然・作品が完全に一体化した稀有な空間
  • 2011年プリツカー賞受賞のSANAA代表作

豊島横尾館(2013開館)

  • 2013年開館、豊島の家浦集落
  • 建築:永山祐子、横尾忠則の作品を中心とした美術館
  • 横尾の生と死を主題にした絵画・コラージュ
  • 赤いガラスの空間、岩を埋め込んだ庭
  • 独特のグロテスクと装飾性を併せ持つ
  • 2010年代の瀬戸内アート拡大の象徴

犬島精錬所美術館(2008開館)

  • 2008年、岡山県犬島(人口約30人)に開館
  • 大正期の銅精錬所遺構を活用
  • 建築:三分一博志、リノベーション中心
  • アーティスト:柳幸典「ヒーロー乾電池/イカロス・タワー」
  • 三島由紀夫の作品をモチーフにした空間
  • 太陽光・地熱を使った環境配慮型建築のモデル

犬島「家プロジェクト」

  • 2010年開始、犬島集落の民家を作品化
  • F邸(妹島和世+内藤礼)、S邸、I邸など
  • 各家に異なるアーティスト・建築家
  • 直島よりさらに小規模で集落密着型
  • 島の人口減少と現代アートの両立モデル

瀬戸内国際芸術祭

  • 2010年第1回、現在3年ごと(春・夏・秋会期)
  • 総合ディレクター:北川フラム
  • 直島・豊島・犬島+小豆島・男木島・女木島など12島+宇野港・高松港
  • 毎回100組以上の現代アーティストが参加
  • 2010年の来場者94万人、2019年117万人
  • 「海の復権」「島の活性化」「アートと地域」が理念
  • 世界の地域芸術祭のモデル

福武總一郎の構想

  • 福武總一郎(1945–):ベネッセ・ホールディングス前会長
  • 父・哲彦の「子どものための文化村」構想を継承
  • 「経済は文化のしもべ」が信念
  • 瀬戸内の島々が産廃処分場になっていた時代、再生を企図
  • 1988年安藤忠雄と出会い、共同で構想推進
  • 2020年代の世界的アート巡礼地までを長期視野で実現

安藤忠雄と直島

  • 安藤忠雄(1941–):プリツカー賞受賞の世界的建築家
  • 直島の中軸建築:ベネッセハウス、地中美術館、李禹煥美術館、南寺(家プロジェクト)
  • コンクリートと地下空間の特徴的様式
  • 「自然・建築・芸術の三位一体」
  • 2010年代、直島は「安藤建築のテーマパーク」と称される
  • 安藤の世界的評価を高めた最重要プロジェクト

主要な体験コース

コース 所要 主要施設
日帰り基本 1日 地中美術館+李禹煥+家プロジェクト+南瓜
1泊2日 2日 +ベネッセハウス宿泊+豊島美術館
2泊3日 3日 +犬島精錬所+瀬戸内国際芸術祭島
芸術祭会期 3〜5日 12島すべて、パスポートチケット利用

予約と注意事項

  • 地中美術館・豊島美術館は事前オンライン予約が必須(時間指定)
  • 李禹煥美術館・家プロジェクトは当日チケットも可
  • 夏期と芸術祭会期は予約が早期に埋まる
  • 月曜日は多くの施設が休館
  • 島内での飲食は限定的、宮浦港・本村集落で確保
  • 歩きやすい靴、夏は帽子・水分が必須

ベネッセハウスでの宿泊

  • ミュージアム棟、オーバル棟、ビーチ棟、パーク棟の4棟
  • 宿泊者は閉館後の地中美術館・李禹煥美術館に入場可能
  • 客室にも美術品が配置
  • レストラン「テラス」「日本料理 一扇」
  • 世界的に予約困難なアート・ホテル
  • 建築・美術・自然の三位一体の宿泊体験

関連著作・資料

  • 福武總一郎『直島から瀬戸内国際芸術祭へ』(2016)
  • 安藤忠雄『安藤忠雄の建築 0/1』(2012、直島の章)
  • ベネッセアートサイト直島公式ガイドブック(毎年改訂)
  • 北川フラム『美術は地域をひらく』(2014)
  • 各美術館の展覧会カタログ

世界での評価

  • 2009年、米『TIME』誌「世界で行くべき25の場所」
  • 2017年、CNN「日本の最も美しい場所10」
  • 『コンデナスト・トラベラー』『ナショナル・ジオグラフィック』で連続特集
  • 欧米の現代アート関係者の必訪地
  • 建築・美術・観光の融合モデルとして世界中で参照
  • 「アートツーリズム」の世界的代表例

歴史的意義

  • 戦後日本の現代美術が「都市」から「地域」へ広がった象徴
  • 地方創生・アートツーリズム・パブリック・アートの統合モデル
  • 30年余りの継続的投資による文化拠点形成
  • 瀬戸内地域全体のブランド再生
  • 世界各地に類似の「島・地域型アートサイト」を生んだ
  • 21世紀の美術館・地域・観光の関係を再定義

まとめ|直島・ベネッセアートサイトの歩き方

  • 1992年ベネッセハウス開館から30年余り、瀬戸内の現代アート聖地
  • 地中美術館(モネ・タレル・デ・マリア)、李禹煥美術館、家プロジェクト
  • 豊島美術館(内藤礼+SANAA)、犬島精錬所美術館
  • 瀬戸内国際芸術祭で12島が国際観光地化
  • 福武總一郎+安藤忠雄の30年構想が世界モデルに

あわせて 戦後日本現代美術の全体像もの派草間彌生 を読むと、直島の文脈と各アーティストの位置が立体的に見えてきます。

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